ブラジル代表のエースとしてW杯3度の優勝に導いた「王様」ペレ氏が、75歳で3度目の結婚をすると、ブラジルのメディアが報じた。相手は日系人のマルシア・アオキさん(50)。9日に挙式する。6年の交際を経て、25歳差でのゴールインとなった。

 マルシアさんとは1980年代に米ニューヨークのパーティーで初めて出会った。2010年に再会するとペレ氏の一目ぼれから交際をスタート。12年にモナコで行われ、14年に中田英寿氏も受賞したゴールデン・フット賞にはマルシアさんとともに出席した。14年W杯ブラジル大会でも仲むつまじい姿が目撃された。

 同氏は1966年、25歳の時に白人の女性ローズマリーさんと最初の結婚。1男2女に恵まれるものの、78年に離婚した。長男のエジーニョはGKとしてペレ氏の古巣サントスの入団テストを受けて合格。プロとして4クラブを渡り歩き、サントスでの9試合を含む20試合に出場した。94年にはゴスペル歌手のアシリア・セイシャス・レモスさんと再婚。2年後に双子(1男1女)が生まれるも、結婚14年の08年に2度目の離婚となった。

 ペレ氏は近年、入退院を繰り返した。14年に尿路感染症でサンパウロ市内の病院に入院した。集中治療室(ICU)に入ったと報じられたが、約2週間で退院。15年5月は前立腺肥大症の治療、同7月は脊髄の神経への圧力を軽減する治療で入院した。今回の結婚に「本当の愛を見つけた」と喜んでいる。

 ◆ペレ 本名・エドソン・アランチス・ドゥ・ナシメント。1940年10月23日、ブラジル・ミナスジェライス州生まれ。15歳でサントス入りし、22年間在籍。75年から北米サッカーリーグのニューヨーク・コスモスで3年間プレーして引退。16歳9カ月でデビューした代表では初出場初得点。58年から4大会連続でW杯出場。70年メキシコ大会で史上唯一の3度目優勝。生涯成績は1363試合出場、1281得点。愛称は「王様」。勃起障害(ED)治療薬「バイアグラ」のCMに出演したこともある(当時、自身のEDは否定)。現役時代は171センチ、73キロ。