予選全体1位で進んだ藤光謙司(29=ゼンリン)が20秒32の自己ベストで優勝した。

 5年ぶり2度目の戴冠で、今夏の世界選手権(北京)代表も内定させ、「すっきり勝って決めたかったのでほっとした」。俳優の速水もこみち似のイケメンマスクから白い歯がこぼれた。

 レースではコーナーの出口付近で先頭。「省エネしていた前半でその位置にいたので、勝ったと思った」と直線で後続を引き離した。「勝負に徹したけど、記録ももっといけたかな」と自己ベストにも悔しそうな姿に、今季自己記録連発中のベテランの自信がみなぎった。

 今大会では普段から体のメンテナンスでパックとして使用する金箔(きんぱく)を、シールとして両腕に貼って快走した。自称「金箔アスリート」は、「金をつけて金取らなかったら説得力がないですから」と声を弾ませた。