上尾で「アゲ」にやられた!? 陸上男子100メートルで日本歴代2位の10秒01を持つ桐生祥秀(19=東洋大)が関東学生新人選手権の100メートルで優勝した。ただし、タイムは10秒19(向かい風0・5メートル)。予選も10秒45(同1・9メートル)に終わり、「上尾は追い風吹くと聞いてたんですけど…」と恨めしそう。向かい風(アゲンスト)に苦しめられてリオデジャネイロ五輪の参加標準記録10秒16には届かず、「ふがいない」とした。

 右太もも裏肉離れから復帰2戦目。現状は8割程度の体調とし、「上がってきてはいます」と自己分析はした。指導する土江コーチは、「(標準記録が)出ていれば安心して冬季を迎えられるが故障のリスクもある」と、今後の試合は慎重に見極める意向。本人も「10秒16をギリギリで破っても(五輪では)勝てない」と目標は先にある。今日23日は200メートルにも出場する予定。焦らず、日本人初の9秒台のための道筋を探していく。