リオ五輪男子400メートルリレー銀メダルの桐生祥秀(21=東洋大)が、日本人で初となる3大会連続10秒0台をマークした。決勝で向かい風0・3メートルの中、10秒04。またも風に泣いて、9秒台こそならなかったが、安定感を示した。向かい風条件の日本歴代最高記録も更新。次戦のダイヤモンドリーグ上海大会(5月13日、中国・上海体育場)で10秒の壁に再挑戦する。

 ◆日本記録10秒00を持つ日本陸連の伊東浩司強化委員長の話 100メートルは相手との駆け引きが醍醐味(だいごみ)だが、今回は桐生選手が1人で記録を狙って走ったレース。野球で投手が打者も捕手もいない状況で160キロを投げるようなもの。その中で立派なタイム。9秒台はタイミングの問題。この日ももう1度走っていいというなら、出ている可能性もある。今後、山県選手やケンブリッジ選手ら同じレベルの選手が同じスタートラインに上がれば、もっと記録は伸びる。