<陸上:日本選手権>◇初日◇10日◇埼玉・熊谷スポーツ文化公園陸上競技場

 日本女子投てきの第一人者・室伏由佳(34=ミズノ)が、体調不良の三重苦に見舞われ、4年連続の投てき2冠(ハンマー投げ、円盤投げ)制覇に失敗した。この日のハンマー投げは、綾真澄(丸善工業)との一騎打ちに。序盤から60メートル台中盤を連発する綾に対し、室伏は3投中2投でファウルを出すなど波に乗りきれなかった。6投目に64メートル79を出して一矢報いたが、試合は66メートル32を出した綾に敗れ、2位に終わった。

 大会前は腰痛と左股(こ)関節痛に加え、5月には卵巣出血で通院した時期もあり、調整が遅れた。集中して練習できる期間が短く、今大会は「65メートル台を出すことを目安にしていた」と、目標を下方修正していた。ハンマー投げは優勝を逃したが、12日の円盤投げにも出場する。「これだな、というもの(感覚)はつかみかけている。それを円盤投げで見せたい」。9連覇中の得意種目で、雪辱を誓った。