<陸上:ダイヤモンドリーグ第1戦ドーハ・ミーティング>◇11日◇カタール・ドーハ

 男子はアテネ五輪金メダリストのジャスティン・ガトリン(30=アメリカ)が9秒87で優勝した。アサファ・パウエル(29=ジャマイカ)を終盤でかわして0.01秒先着。「ジャスティン・ガトリンが戻ってきたと、全ての人に知らせることができたと思う」とレース後に興奮気味に話した。

 ガトリンは2006年にドーピング違反が発覚し、4年間の出場停止が解けたのが2010年7月。昨年の世界陸上代表は逃したが9秒97をマーク。今年3月の世界室内60メートルで優勝するまでに復調した。

 今大会は世界記録保持者のウサイン・ボルト(25=ジャマイカ)こそ出ていなかったが、前世界記録保持者のパウエルに勝利。アテネ五輪で出した9秒85の自己記録にも0.02秒と迫った。「今はボルトが注目され続けているし、ジャマイカは強いチームで国際大会に臨んでくる。だが、アメリカにもタイソン・ゲイ(29)とウォルター・ディックス(26)がいて、そこに俺が戻ってきた」

 ゲイは9秒69の世界歴代2位を持ち、ディックスは昨年の世界陸上100メートルと200メートルで2位の選手。かつての短距離王国アメリカが、ロンドン五輪でジャマイカに挑戦する陣容が整いつつある。