<陸上:ダイヤモンドリーグ第3戦ゴールデンガラ>◇5月31日◇ローマ

 女子1500メートルはアベバ・アリガウェ(21・エチオピア)が3分56秒54の今季世界最高記録で優勝した。アリガウェは昨年、右ひざの故障で4分10秒30がシーズンベストと低迷した。それだけに「勝てたことが信じられませんし、それ以上に記録に驚いています」と感慨深げに話した。

 今回のアリガウェのタイムは世界歴代20位に過ぎないが、意外なことにエチオピア新記録だった。男女のトラック長距離3種目の世界記録を持つエチオピアだが、中距離はそれほど盛んではなかったようだ。

 女子1500メートルの3分55秒未満の記録は、1990年代の中国選手(馬家軍など)と、1980年代の東欧選手で占められている。しかし今季は、5月16日のダイヤモンドリーグ上海大会でもゲンゼベ・ディババ(21=エチオピア)が3分57秒77で優勝した。今後エチオピア勢が世界歴代上位に進出していく勢いになってきた。

 エチオピア勢のラストスパートの強さは5000メートルや10000メートルで実証されている。女子1500メートルもエチオピア選手が、ロンドン五輪金メダルの有力候補になった。