<陸上:ダイヤモンドリーグ第8戦:ロンドン・グランプリ最終日>◇14日◇ロンドン

 女子100メートルの北京五輪金メダリスト、シェリー・アン・フレイザー・プライス(25=ジャマイカ)がまさかの敗戦を喫した。予選は10秒93と参加選手中トップのタイムで通過したが、決勝はスタートして3~4歩目でバランスを崩してスピードを弛め、11秒82の最下位でフィニッシュした。

 雨は上がっていたが肌寒いコンディション。体勢を無理に立て直したらケガにつながるととっさに判断したと思われる。

 「私たちアスリートはケガの予防措置を講じないといけませんし、今日は良くなくても事態が好転することも信じています。オリンピックはすぐにやってきますから」

 フレイザー・プライスは6月のジャマイカ選手権で10秒70の世界歴代4位、今季世界最高をマークして、五輪連続金メダルが有望視されている。

 優勝したのはブレッシング・オカグバレ(23=ナイジェリア)で11秒01。昨年のテグ世界陸上優勝のカルメリータ・ジーター(32=アメリカ)が11秒03で続いた。

 オカグバレは予選でフレイザー・プライスには敗れたが、自身初の10秒台となる10秒99をマーク。北京五輪は走り幅跳びで銅メダルを取ったジャンパーだが、ロンドンの100メートルメダル候補に躍り出た。