3日のニューヨークシティー・マラソンを走った、世界陸上モスクワ大会代表の川内優輝(26=埼玉県庁)が5日、成田空港に帰国した。

 レースは22キロ付近から遅れ2時間12分29秒の11位に終わった。それでも、世界6大マラソンで構成される「ワールド・マラソン・メジャーズ」(WMM)を初めて招待選手として体験し、収穫たっぷりだった様子。「レースでは駆け引きも勉強になったし、大会の雰囲気も楽しめました」と、一般市民ランナーを含む約5万1000人が参加したレースを、すっかり堪能した。

 レース紹介でも「自分は『シチズンランナー』(市民ランナー)だったんですが、今井さん(正人、29=トヨタ自動車九州)は『ゴット・オブ・マウンテン』(=山の神)ですからね。本当に楽しかった」と言葉を弾ませた。

 ニューヨーク出発時にスーツとネクタイに着替えたそうで「これから仕事がありますから」と、弾むような足取りで定時制の事務職員として働く埼玉・春日部高校に向かった。