<陸上:日本学生陸上競技対抗選手権大会>◇最終日◇7日◇埼玉・熊谷スポーツ文化公園陸上競技場

 最終種目となった男子1600メートルリレー決勝に、山県亮太(4年)が慶大の2走として出場。下馬評を覆すように、壮絶なラスト勝負を制し3分4秒58で優勝した。

 4番手でバトンを受けた山県は、バックストレートでトップに立ち、リードを広げたまま3走にバトンタッチ。後続が必死に逃げ、アンカー小池祐貴が体をなぎ倒すようにフィニッシュ。3、4人が倒れ込む壮絶なエンディングだったが、2位早大を0秒04、3位日大を0秒35抑え、歓喜の輪が広がった。

 19日開幕のアジア大会を控え、400メートルを走るのはリスクを伴うところ。周囲の出て欲しいという声に押されたこともあるが「僕の意思に関係なく、仲間の気持ち、代々の先輩にも花を添えられればいいな、と思い自分で決意した」と山県。3分5秒前半のタイムを想定していたが「1秒も速い。もう1回、走れと言われても出ない結果。仲間や応援してくれた周りの人に感謝したい」と、主将らしく語った。