日本陸上連盟は21日、都内で世界選手権(8月27日~9月4日、韓国・大邱)に出場するマラソン日本代表選手の記者会見を行い、既に決定していた6選手に加え、新たに赤羽有紀子(ホクレン)ら女子4選手を発表した。2月の東京マラソンで脚光を浴びた市民ランナー川内優輝(24)は、今月から登録を「埼玉陸連」から「埼玉県庁」に変更。県職員としての誇りから「サイタマ」を世界中にアピールすることを誓った。

 公務員・川内の念願がかなった。これまで無地だったユニホームの胸に「埼玉県庁」の文字が入る。「自分の本業は県職員。地域振興です」。地元・埼玉の観光をPRしたいとの思いから職に就いた男のプライド。実際、日本代表シャツに「埼玉」の文字は入らないが「世界中に埼玉をアピールできれば!」と言葉に力を込めた。常に100%。限界を超えた走り、が持ち味だ。今やマラソンの高速化は進む一方だが「メダル争いから落ちた選手が70~80%の力になり、僕が100%で粘れば入賞ラインに届く」との青写真を描く。東日本大震災に心を痛めた熱血漢。名前のごとくユウキを与える走りで「ニッポン」、そして「サイタマ」の元気を、世界中に発信する。