男子マラソン日本代表の藤原新(30=東京陸協)がロンドン五輪に向け、市民ランナー川内優輝(25=埼玉県庁)と合同練習を開始したことが29日、分かった。12日の代表発表後、落選した川内が藤原の練習パートナーを志願。藤原が川内を誘い、都内で実現した。ある関係者は「お互いにいい刺激になっているようだ」と話した。今後も公務員の川内のスケジュールに合わせ、週末に練習するという。

 藤原は練習からレースさながらに突っ走る「川内メソッド」を導入。昨年のスランプを乗り越えて復活した。一方の川内はJR東日本を退社して1人でマラソンに挑戦する藤原の姿に共感している。ロンドンの表彰台を目指す藤原にとって練習からガチンコの川内は最高のカンフル剤となる。

 藤原は来月中旬から米西海岸にわたり、強化合宿を開始。5月中旬以降は国内外のレースに参加し、本番に備える意向だ。今日30日のプロ野球開幕戦・巨人-ヤクルト(東京ドーム)の始球式に登場。「時の人」として日本マラソン界をけん引していく。