ディーン・フィーバーから飛び火?

 陸上男子やり投げでロンドン五輪の表彰台を狙うディーン元気(20=早大)が、ついにダウンした。19日、埼玉・所沢キャンパスで練習を公開し、ディーン見たさに30社、約100人のメディアが集結。そんな中、注目の男は体調不良のため、わずか10分ほどで練習を打ち切った。それでも取材攻勢に嫌な顔ひとつせず、丁寧に対応した。

 スポーツキャスターの松岡修造氏から「こんな報道陣の数、見たことない」と問われると、ディーンは「注目されることはうれしい。これを力に変えたい」と平然。4月29日の織田記念で84メートル28の日本歴代2位の記録をマークし、そこから大ブレーク。英日ハーフの甘いマスクも手伝い、2カ月前までは無名の若者は、たった1人でメディアを独占する超新星となった。

 その一方で、初優勝した日本選手権後に体調を崩した。「ずっと試合が続き、その中でトレーニングもこなした。緊張から解放され、今は疲れが出ている」。発熱し、せきが止まらず、はなもズルズル。「休めという体の合図かな。陸上から1度離れ、リフレッシュしたい」。今週は静養し、来週からロンドンに向けて再始動。これもフィーバー余波か、名前の通り「元気」とはいかず…。今最もホットな男は、本当に発熱してしまった。【佐藤隆志】