明大が新たな“山の神”で64年ぶりの総合優勝に挑む。15日、箱根駅伝(来年1月2、3日)に向け、3年連続で山登り5区を走る予定の大江啓貴(4年)が「柏原さんの記録を少しでも破りたい」と意気込んだ。

 前回まで5区で3度の区間新をマークした柏原が卒業。今年は、新たな山のヒーロー誕生が待たれる。大江は、前回まで2年連続で柏原に次ぐ区間2位。その素質は十分で、今年こそは「最低でも区間賞。できれば77分台で走りたい」と手応えも感じている。区間記録は前回の柏原が作った1時間16分39秒。「あの記録は不可能」と、区間新は厳しいようだが、17分台を出せれば、柏原に次ぐ歴代2人目となる。

 兵庫・三田市という平たんが少ない街で育った。小学校時代から、上り下りの激しい街中を走ることで自然と脚力が身についた。好きなタイプは、明大の先輩で女優の北川景子。「優勝して会いたい」。5区と北川景子への思いで、明大を優勝に導く。

 ◆大江啓貴(おおえ・ひろき)1990年(平2)4月21日、兵庫・三田市生まれ。けやき台中から本格的に陸上を始め、須磨学園高から明大進学後は1年からすべて山で出場。1年は6区の山下り、2年から5区の山登りに。前回記録した1時間19分34秒は明大の区間記録。167センチ、54キロ。