<陸上:本庄早稲田の杜クロスカントリー&ハーフマラソン>◇14日◇埼玉・本庄総合体育館(シルクドーム)周辺コース

 次なる野望は全豪制覇!?

 男子マラソンの川内優輝(26=埼玉県庁)が14日、代表確実な8月の世界陸上モスクワ大会をまたぐ、唐突な目標を掲げた。その心は、オーストラリアで有名になりたい-。

 去就が注目された新年度の異動はなし。気兼ねすることなく川内は、今後のレース出場を決めた。「来週は長野で次は織田、5月は春日部ハーフで翌日は豊平川マラソンで…」。7月28日まで続く12の大会をアッという間に挙げた。中でも熱を帯びて“解説”したのが、7月7日のゴールドコーストマラソンだ。

 昨年も出場し、優勝したエチオピア選手に2分51秒差の4位。中盤以降に失速も「もう少ししっかり調整していれば勝負できた」と手応えはある。その2カ月後のシドニーマラソンは2時間11分52秒で海外初V。世界陸上の予行演習として「シドニーに続き連覇すれば有名になるし弾みもつきますしね」と川内。10月のメルボルンマラソンも挑戦する意向で「3つ全部勝てば、いやが応にもオーストラリアで知られる。他の日本人が攻めないから、自分が攻めようと思います」。

 この日は埼玉・本庄で行われたハーフマラソンにゲスト出場。「下調べが足りずに30秒ぐらいロスした」とコースを途中で間違えながら、1時間6分28秒で先着した。3週間ぶりのレース出場に「来週の長野マラソンに向けて、いい調整になりました」と、すっかり上機嫌の川内。3年後のリオに向けて道は外さない。【渡辺佳彦】