勝利の呪縛から解放されて、世界新記録が出るかも? フィギュアスケートの世界選手権で銀メダルを獲得したソチ五輪金メダリストの羽生結弦(20=ANA)が30日、中国・上海から羽田空港に帰国。珍しいメガネ姿で姿を見せ、「常に成功しないとというプレッシャーがあった。結果にこだわりすぎていた」と五輪王者の気持ちを吐露。「この負けで楽になったわけではない」と言いながら、追う立場になった解放感をにじませた。

 来月16日からは世界国別対抗戦(東京・代々木第1体育館)が控える。「足の状態を見て。まだわからないけど、出るなら頑張る」と出場は検討中だが期待は高まる。同大会は団体戦で、仲間の応援や、個人戦とは違う解放的な雰囲気がある。それ故か、12年大会のSPで高橋大輔が当時の世界歴代最高点を出したように、自己ベストを更新する選手が多い。羽生も自身が持つSP世界最高点を上回る可能性もある。苦難を乗り越え戦ってきた今季。最後に「ご褒美」が待っているかもしれない。