強すぎる故の悩み…。前身大会も含めて通算13度目の優勝を飾った女子58キロ級の伊調馨(31=ALSOK)が、「なかなか上がらないというか」と苦笑いした。話題は試合へのモチベーション。同階級は出場人数がわずか3人。ライバルと呼べる選手もいない。最強女王との対戦を避けて、他階級に続々と選手が流れたためだが、「私って人気ないのかな」と自虐的に嘆いた。

 実際、この日はトーナメント戦ではなく、異例のリーグ形式で試合が行われたが、2試合とも圧勝。1試合目は1分33秒、2試合目は56秒でのテクニカルフォール勝ちだった。本人は「私を倒して世界に行きたいという若者」を待望するが、秒殺続きを見た後輩の中から挑戦者は現れるだろうか。