ラグビー日本代表プロップ稲垣啓太(25=パナソニック)が、骨折しながら強行出場する。W杯イングランド大会を戦う世界ランク11位の日本代表は23日、同12位のスコットランドとの第2戦に臨む。

 稲垣は、大金星を挙げた南アフリカ戦での右手中指骨折が判明したが先発入り。昨季は世界最高峰リーグ「スーパーラグビー」で公式戦に出場した実力で勝負に挑む。

 稲垣は21日の練習後、あっさり言った。後半18分から出場した南アフリカ戦で負傷。「入って最初のプレーで。関節が外れたのかなって思ってましたけど。折れてましたね」。添え木をテープで止め、支えているだけの中指を見て言った。

 第1関節の腱(けん)も切れ、自力でまっすぐ伸ばせない状態だ。それでも「まあよくある。全然問題ないですよ。握れますし。痛みはもちろんありますけど」。中指は伸ばしたまま、4本の指でつかめばいい。涼しい顔で話した。

 スコットランドは南ア同様、大型FW陣に自信を持つ。稲垣は「向こうはいけると思ってくるでしょう。そこを止める」と意気込んだ。ジョーンズHCが「一番重要な試合」と位置づける第2戦。勝てば一気に決勝トーナメントが近づく。