【ミシソーガ(カナダ)10月31日=高場泉穂】グランプリ(GP)シリーズ第2戦スケートカナダ(ミシソーガ)で2位だった羽生結弦(21=ANA)が、ロックスター、プリンスについて熱く語った。今季のショートプログラム(SP)は、今年4月に急逝したプリンスの名曲「レッツ・ゴー・クレイジー」。それまでは全く曲を聴いたことがなかったため、インターネットを通じて動画や言葉を調べ、研究を続けているという。

 その中でもプリンスの「失敗で成功するためのものが見える」という言葉が心に刺さった。「(世界最高得点を出した)去年のNHK杯、GPファイナルだけを見れば完璧な人に思えちゃうけど、ノーミスなんて今までほとんどなかった。僕は挑戦することに生きているし、失敗して、そこから強くなることに情熱を注いでいる。限界なんてないと常に思ってやっているので、すごく共感できた」とその言葉に自分を重ねた。

 今大会はSP、フリー両方で4回転ループを失敗するなど、完璧な演技はできなかった。一夜明けても「悔しさは変わっていない」と話し「この悔しさを持って、体に気をつけながら練習していきたい」と次戦NHK杯へ照準を合わせた。