リオデジャネイロ五輪男子シングルス銅メダルの水谷隼(27=ビーコン・ラボ)が決勝で、吉村和弘(20=愛知工大)を4-1で下し、4年連続史上最多9度目の優勝を果たした。

 第1ゲームを9-11で落としたが、11-7、11-8と2ゲームを連取。ジュースにもつれた第4ゲームを13-11で取り、第5ゲームを11-6で制し、勝利を決めた。

 五輪でメダルを獲得したことで、今までにないプレッシャーを感じ臨んだ大会。「重圧に負けそうになったけど、こうして最高の結果を出せてほっとしている」と笑顔があふれた。史上最多9度の優勝は「初優勝した時から狙った記録。11年という長い道のりだったが、次は10回という節目のタイトルが欲しい」と話した。

 一方で、「もっと若手が強くなって早く僕から優勝を奪い取ってほしい。東京五輪で卓球はやめると思うので長くてあと3年。チャンピオンのままやめたくない」と若手に奮起を促した。

 5月の世界選手権では「まだないシングルスでのメダルを獲得したい」と自信たっぷりに次の目標を口にした。

 ◆水谷隼(みずたに・じゅん)1989年(平元)6月9日、静岡県磐田市生まれ。明大卒。05年世界選手権で当時男子史上最年少代表。07年全日本単を17歳7カ月で史上最年少制覇。10、14年プロツアー・グランドファイナル優勝。16年リオデジャネイロ五輪でシングルス銅メダル、団体銀メダル。左シェーク・ドライブ攻撃型。172センチ、66キロ。