陸上の世界選手権(8月・ベルリン)代表で女子短距離のエースに成長した福島千里や同100メートル障害の寺田明日香らが13日、所属先の北海道ハイテクACの屋内施設(恵庭市)でミニハードルなどを使ったユニークな練習を公開した。

 130メートルの直線走路を備えたこの施設は2006年12月に完成した。右脚付け根の張りで日本選手権100メートル決勝を棄権した福島は「もう大丈夫」と元気な姿をアピール。最初はアップ代わりにソフトテニスで体をほぐすと、高さ30センチのミニハードルを使って脚回転を速くする練習や、歩幅の目安を置いて加速する「マーク走」を紹介した。

 中村宏之監督の考案したメニューは創意工夫に富み、医療用のリハビリ器具を代用し、逆さ宙づりになって腹筋や体幹を鍛える独特のメニューも披露。開幕まで約1カ月に迫った世界選手権に向け、福島が「自分のペースで1本でも多く走りたい」と意気込めば、寺田は「戦いに行くので浮き浮きばかりしていられない」と気を引き締めた。