陸上の世界選手権の女子800メートルで圧勝しながら性別疑惑が持ち上がっているキャスター・セメンヤ選手(南アフリカ)が精密検査の結果、男性の生殖器を併せ持つ両性具有であることが判明したと、11日付のオーストラリア紙シドニー・モーニング・ヘラルド(電子版)などが報じた。

 同紙によると、18歳のセメンヤ選手には卵巣がなく、代わりに体内に男性ホルモンを大量に分泌する精巣があることが医学的な報告で示された。

 国際陸連(IAAF)はこれらの報道を「IAAFの公式見解ではない」と強調する声明を発表。検査結果を医療の専門家グループに精査させるため、最終判断は11月20、21日の理事会以降となる見通しを示した。

 AP通信によると、IAAFのデービス広報部長は「男性ホルモンのおかげで有利であることが証明されれば、不正ではなく、そのように生まれたわけだから、メダルをはく奪することは極めて難しくなるだろう」と語った。