ドイツ反ドーピング機関は30日、エアフルトにある国立トレーニングセンターで勤務していた医師が、採取した血液に紫外線を当てて同じ選手の体内に戻すという世界反ドーピング機関(WADA)が禁止する手法を使っていたとの報道を受け、28選手の調査に乗り出すことを明らかにした。DPA通信などが報じた。

 ドイツ公共放送のARDは29日、スピードスケート女子のクラウディア・ペヒシュタイン、陸上男子のニルス・シューマンの同国五輪金メダリストらが、この医師の措置を受けていたと伝えた。この医師は「医学的、司法的見地から見て、この手法をドーピングと考えるのは誤りだ」との声明を出し、競技力向上に効果はないと反論している。