国際オリンピック委員会(IOC)は7日夕(日本時間8日早朝)にブエノスアイレスで開いた総会で、2020年の第32回夏季オリンピック大会の開催都市に東京を選んだ。1964年の第18回東京大会以来56年ぶりで、アジアでは初めて2度目の開催となる。会期は7月24日から8月9日まで。

 72年札幌、98年長野の冬季大会を含めると日本では4度目の五輪となる。パラリンピック大会の開催も決まった。招致委員会の竹田恒和理事長は「この喜びを何年も待っていた。開催が決まり光栄」と感激の面持ちで話し、安倍晋三首相は「確実に安全な五輪を提供できるという訴えが伝わった」と語った。

 IOC委員による1回目の投票で、東京は過半数には達しなかったものの3都市で最多の42票を獲得。1回目26票でマドリードとイスタンブールが並び、2都市間の投票の末にイスタンブールが49票-45票で勝ち抜いた。東京は決選投票で60票-36票と圧勝した。

 投票に先立って行われたプレゼンテーションでは、安倍首相が東京電力福島第1原発の汚染水漏れ問題について「状況はコントロールされている。私たちは決して東京にダメージを与えない」と安全を約束。高円宮妃久子さまは東日本大震災の復興支援への謝意を伝えられた。

 東京は高度な都市機能と強固な財政基盤で「安心、安全で確実な五輪」を訴え、リオデジャネイロが招致に成功した16年大会に続く立候補で、前回の雪辱を果たした。