来年正月の箱根駅伝に出場が決まっている東洋大の陸上部員、小林和輝容疑者(20)が、電車内で女子高生の体を触ったとして、強制わいせつの現行犯で2日までに、警視庁高島平署に逮捕された。調べでは、同容疑者は1日午前8時20分ごろ、東武東上線上り電車の車内で女子高生の体を触った疑い。女子高生本人が取り押さえ、東京都板橋区の成増駅で駅員に引き渡した。女子高生は被害届を提出。同署が詳しい状況を捜査している。

 東洋大陸上競技部は、埼玉県川越市の鶴ケ島キャンパス内に合宿所とグラウンドを持ち、選手は合宿所か近隣のアパートに住んでいる。同容疑者が在籍する経済学部は東京都文京区の白山キャンパスにあり、犯行時は通学途中だった。同容疑者から1日午後5時ごろ、陸上部のマネジャーに「痴漢で逮捕された」との電話連絡があり、川嶋監督が大学側に報告していた。

 東洋大によると、小林容疑者は陸上部の長距離部門に所属しているが、箱根駅伝のメンバーではないという。大学側は2日に箱根駅伝を主催する関東学生陸上競技連盟に電話で報告。出場するかどうかは、3日に同連盟の青葉会長と直接協議する予定。最終的には大学側で対応を判断し、ホームページ(HP)に結論を掲載することになりそう。

 東洋大は2日午後、ホームページ上で「本学学生の逮捕について」とのリリースを発表。陸上部の川嶋伸次監督は大学広報課を通じて「被害者の方には大変ご迷惑をおかけしましたことを心からおわび申し上げます。今後このようなことがないように部員の指導に努めてまいります」とコメント。陸上競技部は2日、1日付で小林容疑者を退部処分とした。