全国中学駅伝が21日、山口県セミナーパーク・クロスカントリーコースで男子6区間18キロ、女子5区間12キロで行われる。2年連続でアベック出場する御殿場富士岡の女子は、10月のジュニアオリンピック1500メートルで全国4位になったエースの田中結女(ゆめ=2年)を軸に連覇を狙う。また男子は、今夏の全日本中学選手権1500メートル、3000メートルで2冠を達成した勝亦祐太(3年)を中心に初の日本一に挑む。

 女子はエース田中の走りが連覇の鍵を握る。県大会1区をまかされた田中は、ジュニアオリンピックで全国1位の木村友香(静岡籠上=2年)と同着でたすきをつなぐ快走を見せた。萩倉史郎監督(49)は「夏すぎくらいから一皮むけた。自信が走りに出てる」。田中は「ライバルと同じ走りができて自信になった。今は余裕を持って走れるようになった」と胸を張る。

 準備に余念はない。昨季の全国大会は直前で出走メンバーから外れ、優勝はしたものの悔しさの残る大会となった。その後は、普段の生活から改善につとめた。夜は遅くても10時前には就寝。食事では、茶わん1杯のご飯しか食べなかったが、今ではどんぶり1杯食べるなど基礎体力をつけてきた。

 「すべては駅伝のために」。常にそのことだけを考え練習に励んできた。先頭でチームを引っ張り、チームメートには容赦ないゲキを飛ばすなどエースの自覚もでてきた。「去年は悔しい思いをした。今は大会が楽しみです」と闘志を燃やす。

 「ベストを尽くして悔いのない走りをしたい」と田中。絶対的エースを軸に富士岡女子が大会V2を虎視眈々(たんたん)と狙う。【神谷亮磨】