16年夏季五輪を招致する東京の最終プレゼンターとして、サッカーアニメ「キャプテン翼」の主人公・大空翼が候補に挙がっていることが17日、分かった。開催都市を決める国際オリンピック委員(IOC)総会は、10月2日にコペンハーゲンで行われる。立候補4都市に与えられるプレゼンテーションの時間は、各45分間。ここで翼くんが映像で登場して、東京招致を訴えるかもしれない。

 東京の招致委員会関係者は「プレゼンターの案として、翼くんが候補に挙がっています。最終的に幹部が決めることで、当日まで起用されるかどうか分かりません」と話した。ほかに、もののけ姫、スラムダンク、ドラゴンボールなども候補という。特に「キャプテン翼」は世界中で放送され、欧州では翼くんにあこがれてサッカーを始めた子供たちも多いという。

 この日、都庁で行われた開催都市決定に向けた記者会見では、招致委の石原慎太郎会長、竹田恒和副会長、小谷実可子理事、河野一郎事務総長がプレゼンターを務めることが発表された。最大10人がスピーチできるが、竹田副会長は「コペンハーゲンでの(残りの)プレゼンターは、まだ言えません」とサプライズがある可能性を示した。

 各都市とも、世界的にインパクトを与えられる人材を準備し、投票権を持つIOC委員に「最後のお願い」をする。16日に竹田副会長が皇太子さまのご出席が困難との見通しを明らかにしたばかりだが、翼くんなら日本の独自性に加え、次代を担う子どもたちへのメッセージ性もある。知名度も抜群。必殺のドライブシュートで、招致への決勝ゴールを挙げるかもしれない。