<アジア大会:射撃男子50メートルピストル>◇13日◇中国・広州

 男子射撃でロンドン五輪出場が内定している松田知幸(34=神奈川県警)が、50メートルピストルで日本男子として16年ぶりメダルを獲得した。予選は通過ぎりぎりの8位だったが、決勝では1人だけ全10発で9点(10・9点満点)以上を並べる最高得点で銅メダル。8月の世界選手権で2冠に輝いた実力発揮だ。「アジアのレベルは世界的にも高い。メダルは価値がある」。

 競技や仕事で1年の約半分は家を空けるため、家族に感謝の気持ちを忘れない。試合直前にはズボンの左ポケットに妻と2人の子どもの写真を忍ばせ「応援してください」と念じるのがいつもの動作だ。「少しは恩返しができた」。今日14日の10メートルエアピストルでは表彰台の頂点を狙う。