大相撲の元十両大勇武関(27=本名ダワードルジ・オンドラハ、モンゴル出身)を殴ってけがをさせたとして傷害容疑で書類送検された元横綱大乃国の芝田山親方(48)について、東京地検が起訴猶予処分としていたことが25日、捜査関係者への取材で分かった。悪質性が低いと判断したとみられる。処分は19日付。

 送検容疑は昨年6月4日、東京都杉並区の芝田山部屋で、当時弟子だった元大勇武関を素手やスリッパで殴り、軽傷を負わせた疑い。

 捜査関係者によると、芝田山親方は事情聴取に対し「しつけの一環だった」と説明したという。

 元大勇武関は「暴力を受けるなどして引退を強要された」として、芝田山親方と日本相撲協会に計約7000万円の損害賠償を求め、東京地裁で係争中。