大相撲を揺るがした八百長問題で、日本相撲協会は1日、東京・両国国技館で臨時理事会を開き、特別調査委員会が関与を認定した23人の力士、親方について事実上の角界追放を意味する厳罰処分を決めた。

 処分の内訳は<1>幕内の徳瀬川、白馬、春日王、光龍、猛虎浪、琴春日、十両の将司、豊桜、境沢、霜鳳、旭南海、安壮富士、若天狼、清瀬海、幕下の保志光、十文字、霧の若、白乃波、三段目山本山の現役力士19人が引退勧告<2>当初から八百長関与を認めていた竹縄親方(元幕内春日錦)、十両千代白鵬、幕下恵那司は2年間の出場停止<3>谷川親方(元小結海鵬)は退職勧告-となった。

 弟子が八百長に関与したとして北の湖(元横綱)九重(元横綱千代の富士)陸奥(元大関霧島)の3親方が理事を辞任した。この3人を含む17人の師匠を降格処分とした。相撲協会の責任として放駒理事長(元大関魁傑)が2カ月で30%のほか、理事ら幹部の給与の一部自主返納も決めた。

 この日は早朝から特別調査委が両国国技館で処分案をまとめ、臨時理事会で検討。処分対象者を理事会に呼んで弁明させた上で処分を通告した。

 引退勧告は八百長の処分規定では、除名に次ぐ重い処分で、相撲協会は引退届の提出期限を5日とした。引退届を受理された千代白鵬と仲介役の恵那司は謝罪したが、そのほかの力士らは八百長関与をあらためて否定して、処分への不満を表明した。