日本相撲協会は24日、東京・両国国技館で理事会を開き、横綱白鵬(25)の所属する宮城野部屋の師匠交代を勧告した。八百長の存在を認めたと週刊誌に報じられた宮城野親方(41=元十両金親)と、同部屋付きの熊ケ谷親方(53=元前頭竹葉山)の年寄株を交換する勧告だが、宮城野親方が弁護士を立てて態度を保留。従わない場合は、事態が泥沼化する可能性も出てきた。
3時間近くに及んだ理事会は、その大部分が宮城野親方問題に費やされた。本人の弁明と、熊ケ谷親方の話を聞いた上で議論され、処分が出た。宮城野親方は、主任から平年寄に1階級降格。自主退職を迫る声が相次ぎ、外部理事からも「退職勧告」が突きつけられたが、結局は2人の名跡を交換し、師匠を交代するという妥協案で勧告がなされた。
これを受けた宮城野親方は「分かりました」と言って、一時退席。勧告を受け入れると思われたが、「(今後のことは)弁護士と相談して決めたい」と一転して態度を保留した。協会の処分を即時に受け付けない姿勢は、極めて異例。協会側も弁護士を立て、双方が話し合いに入った。
宮城野親方は、理事会後の評議員会を欠席。報道陣からの「退職するのか?」「言いたいことは伝えたか?」などの質問には無言を貫いた。理事会出席者からは「あんまり反省の色が見えなかった」と指摘する声も上がった。
07年5月の週刊現代で、宮城野親方は八百長の存在を知人女性に告白したなどと報じられた。協会などが名誉毀損(きそん)で週刊誌側を訴えた訴訟で、11月に協会側の勝訴が確定した。二所ノ関広報部長(元関脇金剛)は「結果として、協会は風評被害を受けた。大相撲の伝統と文化を担う師匠の資質も問われる」などと処分理由を説明した。
年寄名跡は個人の財産であり、相撲協会は名跡交換を勧告できても決定はできない。放駒理事長(元大関魁傑)は「当然、応じるものだと思っている。手続きは、月曜日になるかもしれない」と、希望を込めて言った。宮城野親方が勧告に従えば事態は沈静化するが、反発を続ければ収まらない。
部屋の建物も、宮城野親方が婿養子として入った先々代宮城野親方(元小結広川=故人)一族の所有物で、金銭的問題も残る。処分発表後も、熊ケ谷親方は「はっきりとしたことは、決まっていない」と、問題が解決していないことを示した。処分は科されたが、騒動はまだ解決していない。

