九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)で初優勝を狙う大関稀勢の里(27=鳴戸)が、プロ野球楽天・美馬学投手から刺激を受けた。茨城・長山中時代は野球部。当時対戦した美馬が、29日の日本シリーズ第3戦で勝利投手になった。30日、福岡市内で稽古後に「昨日も巨人相手に好投したね。ケガもあってシーズン6勝だったのに、ここぞで力を出したね」。場所後に食事の約束をしており「オレがふがいない成績だったら会えないでしょ。負けられない」と意気込んだ。

 高安との三番稽古では、32戦31勝と圧倒。息もきらさず29番続けた時点で、鳴戸親方(元前頭隆の鶴)に「あと3番」と強制終了されるくらいの迫力だった。「まだまだとれたけれど、こんなもん。秋巡業でも体は動かしていたし、かなり充実していますね」。週明けには約4年半ぶりに伊勢ケ浜部屋へと出稽古に趣き、横綱日馬富士を相手に総仕上げする。