<阪神7-1巨人>◇7日◇甲子園

阪神が巨人に連勝した意味は大きい。苦手意識を払拭(ふっしょく)するのは8日の第3戦にかかっている。チームにとってはそれだけ大事な一戦になるとみている。

昨シーズンは敵地東京ドームで3タテを食らわされた。今季は甲子園開幕で巨人戦に連勝することができた。もう1つ勝てば1年前と全く逆のシナリオが出来上がる。

つまり初っぱなから巨人に3連勝することで、チームに本当の意味の勢いがつき、優勝に対する機運が盛り上がるというものだ。だからこそ何としてでも3つ勝っておきたい。

もっともフルメンバーの阪神に対し、巨人はエース菅野ら主力を欠き、4番岡本和には当たりがない。巨人のほうは3連敗を避けることができれば逆襲できるという心理が働くだろう。

新人伊藤将の投球をみながら、成瀬善久(ロッテ、ヤクルト、オリックス)をだぶらせていた。ゴロを打たせる場面が多かったのは低めの球が変化していた証拠だろう。

プロ初登板だった広島戦のときから使えると踏んでいた。阪神ベンチは7-1になったことで7回まで引っ張った。威圧感はないが、四球などから大崩れする心配もない。

伊藤将は巨人以外のチームにも通用するだろう。即戦力ルーキーにもメドが立った阪神は、ふぞろいの巨人とは対照的。ここは勝てるだけ勝っておくことだ。(日刊スポーツ評論家)