大谷と松井の対戦は、松井に軍配が挙がった。5回先頭、大谷の第3打席だった。初球のスライダーは抜けてボールになったが、2球目は低めに決まり空振り。3球目は真っすぐで見逃しストライクを奪い、4球目で三たびスライダー。2球目までよりも外に大きく曲がった分、空振り三振を奪った。間に直球を一つ挟んだのも効果的だった。

松井は腕の振りが強く、ラックスからは高め真っすぐで空振り三振。また、この日は投げなかったが、日本時代よりもスプリットで空振りが取れるようになった。投球の幅が広がっており、パドレスのチーム状態が上がるにつれ、存在感が増している。この調子でいけば年間70試合は投げられる。故障にだけは気をつけて、頑張ってもらいたい。

大谷はノーヒットに終わったが、少し腰が引けている印象を受けた。初回の第1打席は四球だったが、3球目、4球目はインハイにカットを続けられた。そのことだけが要因ではないと思うが、第2打席以降は甘いカットに詰まらされたり、タイミング的には捉えた打球でも、うまく力が伝わっていないようにみえた。

ドジャースとパドレスは同地区のライバル同士。以前も指摘させてもらったが、パドレスは相当、大谷を研究しているのだろう。強打者対策の基本とも言えるインハイ攻めを、最初の打席に織り込んだ。ただ、今日に限れば、むしろ大谷の方が、そういうパドレスの攻めを意識してしまった印象を受けた。

一時は独走状態だったドジャースだが、これで2位パドレスと5・5ゲーム差。故障者・離脱者が続いており、チーム状態は苦しい。フリーマンも欠く中、大谷にかかる比重は大きくなっている。チームも、大谷も今が踏ん張りどころ。2連戦の初戦はサヨナラ負けしたが、この日の5打席を踏まえて、次戦で大谷がどう対応するか注目したい。(日刊スポーツ評論家)