22年シーズンはどんな音がスタジアムに響くのだろう。ロッテ担当記者として3年目を迎えるが、過去2年は「12球団で一番熱い」とされるスタンドの大声援を味わえていないのが少々寂しい。

歌詞が選手の記憶にはっきり残るほどの応援歌の代わりに、ロッテファンは手拍子を続けている。本拠地のZOZOマリンのみならず、ビジターでもその一体感は強く、チャンスでの手拍子は打者を後押しする力に満ちていた。

今季の入場者数や応援スタイルはどうなるのか。未知数なものは多いが、特に昨年1年間でよく感じたことがある。「ホームとビジターでの音環境の差」だ。ZOZOマリンではシーズン終盤にようやく、ロッテの攻撃で応援をリードする録音音声が流れた。

一方で、応援歌を録音したものを開幕時から攻撃時に流す球場もあった。場所によってはホームの攻撃時は大音量で、ビジターの攻撃時は誰かの笑い声が響くほど「シーン…」。録音に唐突な途切れがあり、捕手とのサイン確認を終えた投手が、思わずタイムを掛けるような場面もあった。

場内演出は各球場のこだわりが詰まり、過去2年は工夫も多いはず。良しあしの比較ではない。ただ、音量や音源の設置場所も含め、ある程度は条件を統一できないのだろうか。コロナ禍での野球は、音もキーワードの1つ。録音応援は現状は興行面では重要要素になるものの、試合の表と裏がより等しいプレー環境に近づくべきとも感じる。【ロッテ担当=金子真仁】