阪神の新しいビジターユニホームがかっこいい。グレーの生地に、ストライプに、袖がイエロー。ダルビッシュが所属し、昨季までの絶対的守護神スアレスが移籍したメジャーのパドレスのユニホームによく似ている。大きな体にピチッとフィットし、一番上のボタンを外した佐藤輝明内野手(22)の姿はメジャーリーガーのようだ。

甲子園球場内にあり3日にリニューアルオープンした「甲子園歴史館」のプレイベント時にも藤川球児スペシャルアシスタント(SA=41)も「今年のビジターユニホームはかっこいい。僕も着てみたかった」と絶賛していた。歴史館には、今季のビジターだけでなく歴代のユニホーム86着のイラストも展示されている。そのイラストを描いたのは週刊ベースボールなどでもユニホームイラストを描いている岩井正高さん(54)。ユニホームのプロの目から見ても「シンプルになってよくなった。キャップはホーム用の方が似合うのではとは思いましたが、雰囲気もいい。チーム名や背番号などがプリントではなく刺しゅうなのも、伝統のある球団だなと思いますね」と高評価だった。

阪神はキャンプで毎日ホーム用を着用するため、宜野座で取材しても紅白戦で一部の選手しか見ることができない。オープン戦も4日から8試合連続で本拠地甲子園。次にビジターユニホームが見られるのは15日ソフトバンク戦(ペイペイドーム)となる。

岩井さんは大阪・宗右衛門町で「ボールパークバー」のマスターもしているが、まん延防止等重点措置のため現在は休業が続いている。岩井さんとも親交がある奈良の野球専門酒場「ビークレイジー」もコロナ禍で苦戦中だ。少人数でのプロ野球選手OBをゲストに迎えるイベントも行っているが、12日の高橋慶彦氏(64)、19日の星野伸之氏(56)のイベントは、なかなか集まらない状況だ。広島とオリックスのイメージが強いが2人とも元虎戦士。本来なら人気も高いはずだが、猛威を振るうオミクロンにはかなわない。

岩井さんは「開幕までにはお店を再開できるようになればいいですね。ナイターを見ながら飲むには、遅くまでお店を開けないと」と、早くコロナが収まることを願う。4日からの甲子園でのオープン戦での入場者上限は2万人と、少しずつスタンドにファンは戻ってきているが、まだまだ町中でプロ野球を楽しめるには時間がかかりそうだ。【阪神担当 石橋隆雄】