延長10回の激闘を制した青山学院ナインは号泣した。足立学園に13安打を許しながら5失点完投した、エース右腕の浅野元汰投手(3年)は「みんながよくカバーしてくれた。先輩、後輩の壁のない、いいチーム。監督とも最後までやりたい」と涙と笑みで顔をくしゃくしゃにさせた。この夏限りで勇退する安藤寧則監督(41)と、1日でも長く野球を続けると決めている。
16人の部員が、シーソーゲームを制した。8回に同点に追い付くも、裏にすぐ勝ち越された。万事休すと思われた9回表、主将の佃駿太遊撃手(3年)の安打を皮切りに再び同点。その裏無死三塁のピンチを切り抜け、延長10回1死満塁で佃が中前へ泥臭い勝ち越し打を放った。佃は「監督から『すぐ諦めるな』とずっと言われてきた。ベンチとスタンドが、打たせてくれた」と言った。
安藤監督は青学大3年時に青山学院高校の監督になり、今年で21年目。選手には夏の大会が始まる少し前に勇退を告げた。スタンドには恩師の青学大・河原井正雄監督(63)の姿もあった。安藤監督は「こういう試合を勝つために、結構きついことも言って厳しくやってきた。3年生は根性がある。本当によくやってくれました」と涙した。最高の夏はまだまだ続く。【和田美保】

