春夏連続の甲子園出場を目指す履正社が投打の主役の活躍で4強に進出した。

0-0の4回。4番の井上広大外野手(3年)が今大会2号ソロ。左翼越えにきれいなアーチを描いた。「昨日からライナーとコンパクトなスイングを意識している。第1ストライクからいい形で打てました」。

主砲が高校通算44号で重い空気を吹き飛ばすなど、この回の2点をエース清水大成投手(3年)が守った。

最速145キロ左腕は体をいっぱいに使ったフォームから低めに力強い直球を決めた。変化球のキレもよく、桜宮を寄せ付けず3安打11奪三振、無四死球で完封。2点の援護点で十分な、完璧な内容だった。岡田龍生監督(58)は「さすが履正社のエース。うちの1番やなという投球だった」と手放しでほめた。

今大会は2年生の岩崎峻典投手が台頭。前日25日の岸和田戦は7回無安打無得点と1本立ちした。清水は「チームにとってもありがたい。僕の疲れもとれました」と後輩に感謝した清水は「まだ優勝していない。あと2試合、チーム全員で勝ちに行きたい」と鼻息が荒かった。

長らく大阪の「2強」を形成してきた大阪桐蔭が準々決勝で敗退。履正社は調子を上げてきた。