中日石川翔投手の弟、青藍泰斗(栃木)・石川慧亮(けいすけ)外野手(3年)が打撃で有終の美を飾った。

初回1死三塁では先制の左犠飛。「どんなボールでも外野まで持っていくつもりでした」と振り返った。3回2死三塁では変化球を左前適時打。追加点でチームに勢いを付けた。栃木大会は8強で終了のため「今日で最後の試合ですが、高校生活の全てを出し切る思いでした」。兄も甲子園出場の夢は同校で達成できなかったが、兄の分まで力を全てバットに乗せた。

兄はあこがれの存在だった。「よくけがをしていないか、気にかけて心配してくれるんです。忙しいはずなのにありがたい」と口元を緩ませた。小学生の頃は、よく2人でキャッチボールをしていた思い出もある。高校通算22本を誇り、卒業後はプロを志望する。「兄弟でプロ入りして兄と対戦することが夢です」と力強く語った。【沢田直人】

◆石川慧亮(いしかわ・けいすけ。2002年(平14)5月1日生まれ。東京都板橋区出身。兄は中日石川翔。兄の影響で小学1年生から野球を始める。中学時代は志村ボーイズに所属。高校通算22本塁打。参考にしている選手は広島鈴木誠也。172センチ。78キロ。右投げ右打ち。