夏の大阪大会組み合わせ抽選会が28日に行われ、19年夏の甲子園優勝の履正社は17日に市岡と初戦を迎える。覇権奪回に挑む夏だ。春の府大会は4回戦で興国に敗れ、今大会から導入されるシードを逃した。主将の松林克真内野手(3年)は「シード校に何回か当たる。全部倒さないと甲子園に出られない。(ノーシードを)意識せず、全部倒す気持ち」と語気を強めた。

昨秋の府大会は府立の山田に逆転負けし、センバツ出場を断たれた。貧打解消が課題で松林は「チャンスで1本が出なかったり、細かいミスも出る。夏まで時間がある。詰めていきたい」と話す。フリー打撃では木製バットも用いて、正しいスイング軌道の習得に励む。

エース左腕の渡辺純太投手(3年)は最速141キロまで伸びた。山田戦は8回まで無失点だったが9回に崩れた。「流れに流されてしまった。試合を支配する投手になりたい」。昨夏の甲子園交流試合でベンチ入り。「自分がここに連れて行く」と武者震いした大舞台だ。「まず甲子園に出て全国制覇という目標がある。先輩たちが残してきたものがある。負けずに夏は続けていけたら」と話した。

昨年はコロナ禍で夏の甲子園が中止。19年夏を制した履正社は“前回優勝校”になる。岡田龍生監督(60)は「前回の優勝者。去年、おととしと夏は負けずに終わっている。1つでも多く勝ちたい。目標は優勝から下げられない」と話す。昨夏の府独自大会は6戦全勝で、甲子園交流試合も勝ち、夏は19年から20連勝中。「無敗の夏」を続け、“連覇”を狙う。【酒井俊作】