大阪桐蔭が7回コールド勝ちで初戦を突破した。両校無得点の3回1死三塁。主将の池田陵真外野手(3年)が中前に先制適時打を放つと前田健伸内野手(3年)が左越え適時二塁打で加点した。2回までは攻めあぐねていたが、3回は一気に6安打を集中して5得点。主導権を握ると4回も2点を追加した。最後まで攻め手を緩めなかった。

先発の竹中勇登投手(3年)も立ち上がりから丁寧な投球を見せ、5回無失点と役割を果たした。西谷浩一監督(51)は「ウチは初戦で入りが大事。集中してやってくれた」と振り返った。先制打など3安打2打点と活躍した池田は、7月3日の練習試合・高知戦で、今秋ドラフト上位候補の森木大智投手(3年)に屈辱の4打席4三振。その夜にスローボール打ちで自らのミートポイントを再確認した。

「個人的には今までうまくいっていないことが多かった。チームの初戦で、チームに勢いをつける打撃をしたいと思っていた。先制点を取れて、いい形で打つことができた」

森木に封じられた翌4日は練習試合東海大相模戦でセンバツ優勝投手の石田隼都投手(3年)から2本塁打。左翼に場外弾をたたき込むなど、一気に状態は上向きになった。西谷監督も「池田は責任感が強い。夏に合わせてきた」と信頼する。この日は日米5球団が視察。高校通算23本塁打でプロ注目の好打者が、夏本番で調子を上げてきた。