阪南大高が桜宮との接戦を制し、5回戦に駒を進めた。

殊勲は桃田一輝(いっき)捕手(3年)だ。先頭の5回、真ん中のスライダーを捉え、バットを振り抜いた。「強く振ることだけを意識して。走りながら『(ファウルゾーンに)切れないでくれ』と思っていました」と、左越えに通算2本目、公式戦第1号の先制アーチをかけた。着弾した瞬間に「自然と気持ちがこみ上げてきた」と全身でガッツポーズ。ホームイン後には次打者で先発投手の斉藤夢(あゆむ=3年)とハイタッチで喜びを分かち合った。

その斉藤が打席で頭部付近に死球を受け、桃田が臨時代走で再び一塁へ。犠打と投ゴロで三塁に進み、鈴木駿希(としき)外野手(3年)の左前適時打で本塁に生還した(記録は斉藤の得点)。

6回の1死二、三塁からは左前に適時打を放ち、チームの全3得点に絡む大活躍。これには豊嶋健太監督(42)も「秋、春とレギュラーではなく、この夏いいものが出た。本人は違うと言っているが、ホームランなんか初めて見た。(本塁打の打席前には)思い切っていけと言っていて、結果が出て良かった」と喜びをあらわにした。

桃田の活躍などで4回戦を突破した阪南大高は28日、南港中央で履正社と5回戦を戦う。