履正社が「考える野球」で阪南大高を下し、準々決勝に駒を進めた。

考える野球を体現したのは、5番の左打者・橘高純平内野手(2年)。1回2死一、三塁での第1打席での初球を一塁側にファウルを打った。「スライダーにタイミングが早かったから少し前(投手寄り)に立った」と打席での立ち位置を修正した。結果は四球だったが「タイミングが早かったら前に、差し込まれたら後ろに」と細やかな微修正を施し続けた。その柔軟な対応は岡田龍生監督(60)の教えだ。

岡田監督は「考えて野球をしろ」と常々口にする。22日の2回戦・門真なみはや戦(住之江公園)の後には「自分の状態は自分で分かる。差し込まれたなら打席位置を変えたり、バットを短く持つなどの工夫を見せてほしい」と、ナインに促していた。

そんな指揮官の指導にナインが応え、9安打4得点での勝利。2打数無安打の橘高は「今日は結果が出なかったが、また次回こそは」と意気込みを見せた。

履正社は昨夏の独自大会、甲子園交流試合を含むと全国制覇した19年から夏25連勝中と破竹の勢い。このまま夏の大阪頂点まで突き進む。