<全国高校野球選手権:近江6-4大阪桐蔭>◇23日◇2回戦

強打で圧倒する大阪桐蔭への近江の反撃は、1本のスクイズで始まった。4点の先行を許した3回、相手の意表を突くスクイズを決めて1点を返した。多賀章仁監督(62)の仕掛けをきっかけに、逆転勝利にまでつなげた。

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単打2本でつかんだ1死一、三塁の場面だった。西山嵐大外野手(3年)が2球目、外角速球を一塁に引きずるように転がし、三塁走者をかえした。多賀監督は「1点取れば、選手もよし、やれるとね。先制パンチを食らって、だいぶ動揺しているところがありましたので」と振り返った。

4点差を追う展開からのスクイズは珍しい。今大会を見ても、智弁学園はリードしたあとに計3つを成功させた。神戸国際大付は先制点。専大松戸と盛岡大付は、それぞれダメ押し点を奪うものだった。

多賀監督は、西山の初球ファウルを見てスクイズを決めた。「1球目を振りにいってくれて、それで確実に1点という気持ちになって、出しました。(振らずに)待ちにいったら、スクイズはかけられなかった。よく決めてくれました」。西山に感謝した。

3回の1点が続く4回からの5点を呼んだ。「ウチがやるべきしぶとい攻撃をされた」。4点を守れなかった西谷浩一監督(51)が嘆いた。【米谷輝昭】