来年3月に開幕する高校野球選抜大会、21世紀枠の東北地区推薦校が、今日10日に発表される。岩手県推薦校で秋の東北大会に出場した久慈東が、今回で4度目となる野球教室を開催した。野球教室には久慈市内にある門前保育園の園児たちが参加。ナインは園児たちとともに約2時間半野球を楽しみ、人間力を高めた。
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久慈市で野球に育てられてきた久慈東ナインが次世代に野球をつないでいく。
野球教室の前半はボールの投げ方を練習するストラックアウト、打ち方を練習するティーボールやグラブをはめての捕球練習が行われた。野球のことは何もわからない園児たちにナインは、バットの構え方や捕球のコツを、目線を合わせて丁寧にアドバイス。最初硬かった園児たちの表情は、徐々にゆるんでいった。
後半はチームに分かれてティーボールゲームを行った。前半の練習を通して、打つことや転がってきたボールを迎えに行くことに慣れてきた園児たちは、守備では友達が打ったボールに一斉に集まり、声高に「アウト!」と叫んだ。攻撃では、バッターを務めた園児が一塁ベースに見立てたポールにタッチして本塁まで生還すると、みんなで立ち上がって喜んだ。参加した大沢美羽さん(6)は、「ボールを投げることや最後のゲームが楽しかった!」と笑顔。野球が好きになったかという質問に「はい!」と元気いっぱいに答えた。
野球教室の目的は「野球を次世代につなぐ」ことと「生徒の人間力育成」だ。中村健監督(29)は、「野球教室を通して、同級生とはまた違う保育園児と接することで目線を合わせるといった人間性の部分が育つと思っています」とその目的を語った。村上琉紀主将(2年)は、「園児とふれあって同じ目線に立つことで、相手の立場やペースに合わせて話すこと、行動することを学べています」と効果を実感。中村監督は、「人を思いやる気持ちが向上していると感じます。野球は最後に人間性が出るスポーツだからこそ、人間力の部分で彼らはいろいろなことを経験してくれていると思います」と野球教室の意義を強調した。
センバツ21世紀枠の候補に挙がる同校だが中村監督は、「自分たちが選ばれる可能性は低いと思っています。これまで通りやっていけたら」と謙虚。現在のチームを「力があるのは今の世代だと思っています」と高く評価しているだけに、持ち前の“粘り勝つ野球”を発揮して秋季大会準優勝のさらに上、春、夏の県大会優勝を目指し、技術と人間力を磨いていく。【濱本神威】

