「走る履正社」が新たな代名詞になってきた。センバツ8強の金光大阪を圧倒。14安打に5盗塁をからめて10点を奪い、8回コールドで8強進出を決めた。多田晃監督(44)は「走ることによって(金光大阪の)古川君も低めのスライダーが放りづらくなる。走塁も絡めて古川君と(捕手の)岸本君にプレッシャーかけることはできたのかなと思います」と作戦ズバリだ。

大量5点を先制した5回は、三盗を決めた冨安海来(みらい)外野手(3年)が5点目の生還。冨安は「いい投手なんで、走塁でプレッシャーをかければ次の打者に楽にバッティングをさせられる。全員で走ることも徹底しました」と笑顔だ。8回は2盗塁を絡めた5点を加えダメを押した。

今夏は全4試合で21盗塁。この日は、走者三塁でエンドランをかける攻撃も2度敢行した。多田監督は「走塁はみんな積極的にやりだしている。次の塁を狙う、打ってから全力疾走する。足の速い遅いにかかわらずにできること」と足攻めの意識を高めている。

大阪桐蔭と大阪の頂点を争ってきたが、金光大阪がセンバツ8強と躍進。「大阪勢の活躍はうれしい半面、悔しさもありました。今日の試合にかける強い意気込みが選手たちにありました」。相手エースとの相性も考え、左打者を軸に打順の組み替えも成功。「ベストゲームでした」と胸を張った。失点も初戦の初回の1点だけと走攻守で快進撃。全国制覇した19年以来、3年ぶりの甲子園へ。互いに勝ち上がれば、宿敵が決勝で待つ。【堀まどか】

▽履正社・橘高(2本の適時二塁打で2打点)「ぼくは難しい球は打てないので、甘い球を1球で仕留めようと考えていました。それができました。試合前からコールドで勝とう、と話し合ってきました」