大阪の頂上決戦は13年以来、9年ぶりに両雄が激突する。今春センバツ優勝校の大阪桐蔭は3試合連続コールド勝ちを演じたほか、今大会6試合でわずか1失点と投打で圧倒してきた。2年連続12度目の甲子園出場をかけた一戦になる。

一方の履正社は多田晃新監督(44)が従来の打撃力に加えて、走塁を重視するスタイルで粘り強く勝ち上がってきた。優勝すれば、全国制覇した19年以来5度目の甲子園夏切符だ。午後1時にプレーボール予定。

3度目の甲子園春夏連覇を狙う大阪桐蔭の西谷浩一監督(52)は「簡単に勝てる相手ではありません。ただ、ウチも簡単に負けられませんので、意地と意地のぶつかり合いで、粘りあって、最後、必ず勝ちたい」と意気込んだ。前日29日の準決勝、上宮戦で別所孝亮投手(3年)が好投し、プロ注目で背番号1の川原嗣貴(しき)投手(3年)や左腕の前田悠伍投手(2年)を温存できた。メリハリの利いた投手起用を重ねるなか、先発に注目が集まる。

履正社は豊富な投手陣が強みだ。前日29日の準決勝、関西創価戦も攻めの継投でピンチの芽をつんだ。2年生左腕の増田壮は8回無死満塁の窮地を切り抜けた。試合後に「大阪桐蔭に勝てるのは履正社しかない、と思って進路を決めました」とライバル心を燃やしていた。

両校は夏の大阪大会決勝で過去3度対戦し、大阪桐蔭が3連勝している。これまでの同大会での通算対戦成績は大阪桐蔭11勝で、履正社は3勝だ。5月17日の春季大阪府大会決勝は大阪桐蔭が3-2で履正社に競り勝った。王者大阪桐蔭に履正社が挑む構図だ。