花巻東・佐々木麟太郎内野手(3年)が、自身の歴代最多記録をさらに更新する高校通算130号を放った。
盛岡四戦に「3番一塁」で出場。初戦の2回戦、準々決勝と背中の痛みで欠場していたが、この試合から復帰。3-0の2回1死一、二塁、カウント1-1から外角チェンジアップを捉え、推定130メートルの特大3ランをバックスクリーンに突き刺した。今季公式戦1号に「しっかり対応できたんじゃないかと思う」とうなずいた。
背中に痛みがある影響で約2週間はバットを振ってこなかったが、この日の朝練習からスイングを再開したという。「今日の朝まで監督と相談し、出るか、出ないか迷っていたところだったが、お医者さんやトレーナーさんにも相談して『出ていい』と許可をいただいた。春の大事な大会なので、しっかり勝ちきりたいと思い、今日は思い切って臨めた」。公式戦では昨年9月26日、秋季県大会決勝の専大北上戦で2発を放って以来のアーチ。チームを勢いづける一撃に佐々木洋監督(47)も「体にうまく巻き付けながら打ったと思う」とたたえた。
初回の第1打席で左前に先制適時打を放つなど、3打数2安打1本塁打4打点1四球で勝利に貢献した。それでも「本調子ではないのは明らか。ベストではないが、少しずつ上げるのが大事」と話した。5連覇がかかる28日の決勝では昨夏の岩手王者・一関学院と対戦する。佐々木麟は「自分たちのベストを尽くして戦うことが大事だと思う。そこを意識しながら臨みたい」と意気込んだ。
【主な高校通算本塁打】
130本 佐々木麟太郎(花巻東) 23年
111本 清宮幸太郎(早実) 17年
107本 山本大貴(神港学園) 12年
97本 黒瀬健太(初芝橋本) 15年
94本 伊藤諒介(神港学園) 10年
87本 中田翔(大阪桐蔭) 07年
83本 中村剛也(大阪桐蔭) 01年
73本 岡本和真(智弁学園) 14年
71本 高橋周平(東海大甲府) 11年
70本 城島健司(別府大付) 94年
70本 平田良介(大阪桐蔭) 05年
70本 有薗直輝(千葉学芸) 21年
69本 筒香嘉智(横浜) 09年
68本 浅野翔吾(高松商) 22年
65本 大田泰示(東海大相模) 08年
65本 安田尚憲(履正社) 17年
64本 清原和博(PL学園) 85年
62本 今宮健太(明豊) 09年
60本 松井秀喜(星稜) 92年
56本 大谷翔平(花巻東) 12年
52本 村上宗隆(九州学院) 17年