高校歴代最多の通算134本塁打を誇る花巻東(岩手)のスラッガー、佐々木麟太郎内野手(3年)が、「フェン直打」で決勝点をアシストした。

仙台商(宮城)戦に「3番一塁」で出場。0-0の初回1死一塁、4球目のカーブを逆方向に運び、左翼フェンス直撃の二塁打を決めた。「変化球だったが、呼び込めて打てたと思う。チャンスを拡大しようと思い、しっかり対応できた」とチームの8強入りに貢献した。

佐々木麟が1死二、三塁と広げた好機に、続く4番千葉柚樹内野手(3年)が中前に先制打を放った。プロ注目スラッガーは初回の二塁打以降、相手バッテリーの内角攻めにあい、中飛、右飛、遊飛に抑え込まれて4打数1安打。それでも「自分自身、当たりとしては悪くなかった」と悲観はしていない。

今大会直前の3、4日に行われた愛知県高野連招待試合では4試合に出場した。東邦、愛工大名電、至学館と愛知の強豪校から計4本の場外弾。通算本塁打数を134本まで伸ばしたが「本数とかは全く意識していない。とにかくチームでどれだけいい役割を果たせるかを考えている」と強調する。

愛知遠征から中2日で東北大会初戦を迎え、ノースアジア大明桜(秋田)との準々決勝を8日に控えるハードスケジュールだ。「連戦続きでコンディショニングを整えるのは大変だが、一戦一戦に勝つことだけに集中し、自分もチームもとにかく準備だけは大切にしていきたい」。疲労はあるものの、9年ぶりの優勝をつかむために突き進む。

甲子園出場がかかる夏の県大会は1カ月後の7月7日に開幕する。22年センバツ以来、自身2度目の聖地に向けて「1打席、1打席、自分として最大限のパフォーマンスを出すことだったり、ベストなスイングをしてチームのために戦っていきたい」と意気込んだ。

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