甲子園に行けなかった先輩たちの思いも、一緒に聖地に持っていく。
東海大甲府(山梨)が快勝し、15年以来8年ぶり14度目の甲子園出場を決めた。
実はコロナ禍の20年夏に行われた独自大会でも“優勝”している。決勝で山梨学院を5-4で倒して頂点に立ったが、甲子園にはつながらなかった。翌年のセンバツには出場しているが、村中秀人監督(65)は「メインはやっぱり夏。今の選手たちは20年のメンバーとかぶってはいないけど、分かっていると思う。あの時は、つらい思いをした。涙が自然と出てきましたから。今でも、甲子園に行かせてあげたかったと思う」と振り返った。
当時、2年生ながらエースだった若山恵斗投手(現東海大2年)はこの日の朝、母校のグラウンドを訪れた。先発することが決まっていた長崎義仁投手(3年)に声をかけた。「緊張しています」と言う後輩に「とことん緊張しとけよ」と伝えたという。決勝は、スタンドから見届けた。「絶対に勝つんだ、という執着が感じられましたね。優勝してうれしかったけど悔しかった、3年前のことを思い出しました」。
ともにプレーはしていないが、後輩たちとよく連絡を取っているという。夏の聖地への思いは、後輩に託した。
◆東海大甲府 1946年(昭21)、山梨高等経理学園として創立された私立校。74年から現校名。生徒数は717人(うち女子236人)、野球部は58年に創部で部員数は103人。甲子園出場は春6度、夏は14度目。主なOBは元ヤクルト村中恭兵、中日高橋周平、阪神渡辺諒。所在地は甲府市金竹町1の1。八巻英世校長。

